5/10「母の日に寄せて」 出エジプト20章1-12節、詩編131編

 本日、5月第2日曜は「母の日」です。この由来は毎年、週報巻頭言で記しております。母の日の由来、それは米国、ヴァージニア州のある教会で、長い間、教会学校で教えておら れたジャービスという婦人がいました。
ある日曜日、教会学校の子どもたちに「あなたの父と母を敬え」という聖書の言葉を教えた後、子どもたちに「お母さんの愛に心から感謝する方法を考えてください」と勧めました。その時、ジャービスさんの娘、アンナはお母さんの話を感慨深く聞いていました。
 それからしばらくしてジャービスさんは天に召されます。娘アンナはお母さんが好きだったカーネーションをたくさん飾ってお母さんを 偲びました。このことが列席者一同に感銘を与え、この話に心を動かされたジョン・ワナメーカー(有名な百貨店王)が1908年5月の第2日曜に母に感謝する会を、カーネーションを飾って盛大に行ったのです。
 アンナ自身は商売に利用されるのを嫌い、その後、当時のウィルソン大統領に「母性をたたえる日」を提唱しました。そして1914年に「母の日」が制定されました。
 母の日、自分の母親のことを思い起こす日でもあります。その思い出の中には嬉しい記憶もあれば、嫌だった記憶もあるかもしれません。でもお母さんがなくては、今のあなたはい なかったのです。人間は神様ではないので、完璧な母親はいません。弱さや小ささ、醜さ、過ちをも抱えながら、「母」は「母」とされていきますし、神様はそういう「あなた」を慈しんでくださるでしょう。そして、あなたのお子さんに、「母」はたった一人なのです。
 讃美歌(1954年版)で愛唱された「まぼろしの影をおいて」という讃美歌があります。リフレイン 折り返し で「春は軒の雨、秋は庭の露、母はなみだ乾くまなく、祈ると知らずや」と歌われます。「母」は子ども自身が知らない中で、どれほど祈り、子どものために心と時間を尽くしたことでしょう。「随分心配をかけたものだ」と今思います。この世にいようが、いまいが、母のことを覚え、祈り、感謝をする日になったら幸いです。そして、親に対して感謝すること、まだお母さまが生きているうちに、ぜひ伝えてほしいのです。召された後で、後悔しないように。
 今日は「出エジプト」から「十戒」、そして詩編からお読みいたしました。心黙し、幼子が母の胸に抱かれ、心安らぐように、今日、主の恵みを覚える日でありますように。

<日本バプテスト連盟加盟教会・伝道所等を覚えての祈り> 川根バプテスト教会。静岡県榛原郡川根本町徳山845にあります。「川根本町」は今は島田市に合併しており、人口は6千人に満たない、そして多くを森林が占める地域です。一方で、「吊り橋」や「奥大井湖上駅」「白沢温泉」「寸又橋温泉」「大井川鐡道」などテレビ等で紹介される観光地が沢山ありますし、「川根茶」も有名です。そのような地域にある教会は幼稚園(学校法人さゆり幼稚園)の母体ですが、教会員も園児も減少し、困難な状況です。「過疎地」に立つ教会について心痛めることです。祈りの課題にもその状況が強く反映しております。①地域に根ざした教会の働きができますように。②限界集落の中、み心なら幼稚園の働きの継続を。牧師:松下正巳

2020年05月09日