5/2「主の導き」 Ⅰコリント1章10-17節⑧

 バプテスマを誰から授かったのか、ということが対立の背景にあると考えられました。そのように考えられるなら、そのことが対立の原因になるなら、皆さんにバプテスマを授けなかったことをむしろ感謝しなくてはならないと。ただし、実際にはパウロがバプテスマを授けた人もいるわけで、クリスポとガイオについて言及しています。
クリスポという人は使徒言行録18章に登場します。コリントで「ディアスポラ」(離散のユダヤ人)と言われる異邦の地に住むユダヤ人のためにつくられた「ユダヤ教会堂」(シナゴーグ)の「会堂長」で、会堂の責任者であった人です。隣りの家にパウロが滞在したことをきっかけにクリスチャンとなったのです。
 ガイオはラテン系の名前ですが、ギリシャ語でもよく出てきます。使徒言行録19章で、マケドニアでパウロと出会い、パウロと共にコリントに居た人物です。使徒言行録20章4節の「デルベのガイオ」と同一人物だと思われます。ローマ書16章に出てくるガイオは同一かどうか不明です。さらに「ステファナの家の者」にもバプテスマを授けたことを思い出します。結果として、すべての者にバプテスマを授けなくてよかった、このことで神に感謝をささげるのでした。
 ここで色々な人の名前が出てくると、とても生き生きした当時の教会の様子が見えてきます。クリスチャンになるきっかけ、出会い、はいつも不思議だと思います。キリスト信仰というものは、無理やりに一生懸命に伝えてみても、それでクリスチャンになるということではないのです。
 実際にいろんな人を紹介できるのですが、宮崎県高鍋町の教会時代、大久保さんという農家の方がおられました。幼いころ、父親が聖書の頁を一枚はいでは、そこに煙草をつめて、火をつけて吸っていたのを見ておりました。しかし、その出会いは煙と消えませんでした。のちに聖書に関心を持ち、賀川豊彦との出会いによって「三愛」(神と、土と、人を愛す)精神の農業をはじめ、宮崎にやってきました。大久保さんの妻が急逝した後、ある人と出会います。その女性、スマ子さんは、あるアパートに住んでおり、隣の家に、教会の集会の案内をする人が来たそうです。しかし、隣の人は都合が有って行けないということで、では、「私が代わりに行きます」と言って、初めて教会や聖書に出会い、クリスチャンになり、そして、大久保さんの後妻となったのです。本当に面白いものです。出会いは、家族や友人、本、学校、いろいろな道があるものです。
 もし、今日、あなたがこのホームページを見てくれたとしたら、それもきっと不思議なこと。私は思うのです。神さまはいろんな方法を通して、あなたと出会いたいと思っている。それに気づくか否か、でしょう。
 飛行機や電車に乗るときに、多くのアナウンスがあります。スカイマーク3便、○○に行く方は〇番ゲートまでお越しください、と。アナウンスは流れていても自分には関係ないことと聞き流していきます。しかし、自分が乗るべき便が呼ばれたら、「そうだ」と気づき、立ち上がって向かっていくのです。たくさんの声があなたの周りにも日々、なっているでしょう。その中で「あっ、これは自分に関係あることだ」と思う瞬間があるのです。その時、その声は主イエス・キリストの招きの声であるかもしれません。今日はM・Yさんのお誕生日おめでとうございます!

<日本バプテスト連盟教会・伝道所等を覚えての祈り> 日本バプテスト連盟豊橋キリスト教会。愛知県豊橋市向山東町4-1にあります。豊橋といえば、「ナザレうどん」ですね。このうどん屋さんは豊橋教会のメンバーです。本当のナザレうどんは食べたことはないのですが、息子さんのひとりが、連盟加盟教会で牧師をされていて、その味を少し味わったことがあります。この教会の牧師さんは割りと若く、同じ教会の出身であることを聞いて嬉しく思っています。祈りの課題は以下です。①東三河地区での福音宣教のために。②み言葉と幻の共有。主にあある一致。③教会員と求道者の平安と祝福。牧師:小林大記

2020年05月01日